劇場へ行こう その1

おはようございますこんにちは。シアターホリックの松島です。
突発的ではありますが、「劇場へ行こう」という趣向で何かしら書いてみようと思っております。
その1ということはその2、その3と続いていくかもしれません。
もしかしたら「その1」と言いながら今回限りだったりして……。
どうぞゆるりとお付き合いくださいませ。

 

ぼくは声高に言いたい。皆さんにお勧めしたい。
「劇場へ行こう!」
今すでに「劇場通いが趣味である」という方もいらっしゃるでしょう。
また、年に1~2回だけ映画を見るかな……という
たまに劇場へ足を運ぶという方もいらっしゃると思います。

まー、これを読んでいるという事は……
「まったく劇場へは行ったことがない」という方は少ないかもしれませんが。

もし、劇場へ行ったことがない、
もしくはあまり行く機会がないという方が
これを読んでくださっているのであれば、
その方に届くように、くどいようですがもう一度。

「劇場へ行こう!」

 目の前で実際に人が演じている    

劇場といえば、ダンス、バレエ、コンサート、映画など、
多種多様な催しを行う場所のことですよね。

ぼくらは劇団でありまして、
演劇を作る集団ですから劇場はとても身近な存在です。

「ほな、劇場でやってるその『演劇』っちゅうのは何ぞね?」
という疑問が出てきます。

この質問はとても難しい。
長年演劇をやっている人でも、
この質問にすらすらと答えられる人は
ほとんどいないんじゃないかと思います。

演劇が他の芸術と決定的に違うのは、
『不安定である』という事じゃないかと思います。
小説やマンガなど紙に印刷された芸術だと、
見るたびに内容が変わるという事はありません。
絵画や写真もそうですよね。
まあ、映画も、編集して完成形がありますから、
見るたびにセリフが代わっちゃうという事はないかもしれませんね。

それに比べると、ダンス、音楽のコンサート、
演劇には不安定な要素が非常に多い。
つまり、舞台の上で人間がやってみせるという性質上、
間違うかもしれないという危険性が必ず付きまとうのです。
演劇は今日うまくセリフが言えても、明日も上手くいくとは限りません。
また、仕草や表情も、毎回同じように演じることができる保証はありません。

 演劇が何か?という問いには答えられませんが
「演劇は少しのことで壊れてしまうかもしれない
不安定、かつデリケートなものですよ」
という風には言えるかもしれません。

 演劇はお客さんの目を通して完成するのです   

そして、客席の反応もお芝居に影響を与えます。
いつもウケてるシーンでお客さんが笑ってない、とかね。
あー!滑った!…なんて時の俳優の心境は
察するに余り有るものがあります。 

本当は客席の反応で芝居が変わっちゃいけないんですけどねぇ。
我々も毎回同じ作品を上演しようと努力しているのですが
でも、正直なところ、今日はウケてるなとか、引いてるなとか、
うまく驚かせられたなとか、俳優は客席からいろんなことを感じています。
それは、観客席と舞台上が「対話をしている」ということの
裏付けといえる、んじゃないかなあとぼくは思います。

実際、お芝居を演じていて
「ああ!今日のお芝居は客席にしっかり伝わっている!」
と実感することがあります。
そういう時は舞台と客席の間に一体感が生まれます。
それってきっと、客席にいるみなさんにも同じ感覚があるからじゃないかと思います。
僕自身も客席で一体感を得たことがなんどもありますから。
そういう瞬間の忘れられない記憶が
僕の足をなんども劇場へ向けているんでしょうね。

みなさんぜひ劇場へ行ってみてください。
劇場で掛け替えのない経験をしていただきたい。
できればシアホリのお芝居を見に来て欲しいですが
もう、この際、どこのお芝居でもいいですから
ぜひぜひ劇場へ行ってみて
お気に入りの劇団なり、演目なりと出会って欲しいと思います。

 


と、いうわけで。
今シアターホリックではこれまで演劇と接する機会のなかった方や
前に演劇をやっていたけど今はご無沙汰という方
はたまた、見には行くけどやったことがないという方
もしくは今がっつりやってるぞ!という方も
とにかく興味のある方を対象に『読み合わせ会』というものを企画しています。
これはシアターホリックの稽古場を一般に開放しまして
実際に脚本を声に出して、みんなで読んでみようという企画です。
「ここはどういう意味?」とか「どんな話なの?」といった
ご質問があれば、可能な限りお答えしますが
基本的には演技指導のようなものはしないつもりでおります。
ただただ、自由に、配役を変えながらセリフを読んでみる集いです。
どうぞお気軽にご参加くださいませ。

次回の読み合わせ会は
2019年2月21日(木曜)19時スタート
21時ごろ終了の予定です。
取り上げる脚本は、ウイリアムシェイクスピアの「マクベス」。
ご希望の方はメールでシアターホリック
件名に「読み合わせ会参加希望」と書いて
本文にお名前を記入してお送りください。
時間に間に合わないという方もご参加いただけます。
たくさんのご参加をお待ちしています。

【文責;松島寛和】


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