シアホリvol.6 なんか、どきどきしてきた。



松島の高知デビュー作となった「やっぱわすれてしまいたい。」
シアホリの旗揚げ作品「もう、なんもうかばない。」
そして2005年秋、シアホリ初期3部作(と後に言われるであろう)が
ついに完結する!

た だ今こちらでチケット予約を受け付けています。
ネット予約をすると特別特典がついてくる!
(公演は終了しました。たくさんのご来場、ありがとうございました)

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人数
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を書いて申し込みください。
追ってこちらから確認のメールを差し上げます。

舞台の衝撃を自宅 へお持ち帰り!
ネットで予約していただいたお客様先着20名に
シアターホリックvol.6 『なんか、どきどきしてきた。』の
上演台本をプレゼントします。

読後、劇団員が口を揃えて「エグイ!」と言った衝撃作を
自宅でじっくり読んでみませんか?

※  予約特典について
申し込みいただいたお客様に、当日の受付で上演台本をお 渡しします。
申し込みの先着順にプレゼントします。また、一度の申し 込みにつき、一冊のプレゼントです。申し込み人数分のプレゼントではありませんのでご了承ください。






高知に集まった4人の女たちが

楽しく愉快に人殺しをする週末の物語 -------------------   あらすじ

ホームページ、アンダーカレントで知り合った4人の女。
彼女たちは日本各地から高知へと集まってくる。
目的は、金持ちババァの殺害と金銭の強奪。
彼女たちは明るく朗らかに、
屈託なくその目的を遂行しようとする。

いつもどきどきしてたり
ちっともどきどきしなかったり。
二十歳そこそこの若者たちを克明に描いた
衝撃のピカレスクコメディ。


ご注意ください!!
今回の作品は、その残酷な描写と破綻した人物設定という作品内容を鑑み
R-15指定作品として自主規制させていただく事となりました。
スプラッタ的な表現(血しぶきがあがるなど)こそありませんが
中学生以下のお客様には不適切な台詞が飛び交う内容です。

ということで。
中学生以下のお客様はご覧になられない事をお薦めします。



日時 10月21日(金)OPEN 18:30     START 19:00
      22日(土)OPEN 13:30     START 14:00
            OPEN 18:30     START 19:00(全3回公演)
      

前回かなり好評でしたので
今回もペアチケットをご用意しました。
一人で2回見るもよし。
お友達と連れだって見るもよし。
使い方はあなたの自由です。


  料金
前売りペアチケット 1500円
     前売り券 800円
      当日券 1000円


場所 大橋通り西 メフィストフェレス3階

お問い合わせ シアターホ リック


CAST
出演:紫藤育恵 深見七菜子 松岡美幸 あごうまいこ
紫藤育恵(新人) 深見七菜子  松岡美幸  あごうまいこ


STAFF
作・演出 松島寛和
宣伝美術・舞台美術 牧場ポニー
音響操作 池田かおり

制作 あごうまいこ
   シアターホリック




若者のはじけっぷりに対して
ぼくは昔からいろいろ思ってました。
-- -------------------- 上演にあたって

最近の若い者はとよく言われますが、
それってほとんど否定的な言われ方してますよね。
最近の若い者はすごくいいねぇなんて、あまり聞かないものね。
ホントに、最近の若い者っていうのは
いけない人たちなんでしょうかね。



ぼくが最近の若い者になりたての時代から
早くも10年ほど過ぎました。
10年と言えばひと昔といいます。
ひと昔前の僕らの時代にも、
確かに『最近の若い者は……』と否定的な言われ方してました。
だから別に最近の若い者は悪くないんじゃないか。
いつの時代も若い者は悪いんですね、結局ね。

先日小津安二郎の名作、東京物語を見ましたが、
その中で(確か)東野英治郎が
「最近の若い者はどうやら親を殺したりするらしい。
恐ろしい世の中だ」
と言っておりましたです。
東京物語といえば、今ちょっと調べてみたら
1953年に制作された映画ですよ。
50年以上前ですよ。
そんな時代から
「子供が親を殺すんだって、最近は。
なんて世の中になっちゃったんだろうね」なんて
会話が交わされてたんですよ。
荒れたりキレたりってこれ、
別に今始まったわけでもないんじゃないか。
ずっと、世の中はそうだったってことなんじゃないでしょうか。

いつの時代も、若いやつは悪いし理解に苦しむし、
おとなにとっちゃやつらの事なんてなにがなんだかよくわからん。
これが事実なんであって、これがリアルじゃないでしょうか。

海の写真。


若いということは、つまり、
生きるエネルギーが満ちあふれているということだと
ぼくは解釈しています。
若いときには自分が死ぬとは全然思えないし、
動いても疲れないし、
何かやりたくてたまらないし、
性欲もなんだかがっつりしてるし、
すごく腹が減るし、
なんだかいつでも何か焦ってる感覚でいると思うんですね。


でも実際は若くたって死ぬときは死ぬし、
何かやりたくてもやることがない人の方が圧倒的に多いだろうし、
たとえ何かをやっても、なかなか満たされないし、
性欲があっても相手に恵まれないし、
恵まれたとしても、なかなか満たされないし、
腹が減ってもろくなもん食えないし、
食っても食っても腹は減るし、
だいたい若い頃ってのはアレやっちゃダメ
コレやっちゃダメって規制が多いしさ、
結局ね、生きるエネルギーが満ちあふれていても、
そのエネルギーをぶつける対象なんか身の回りにはないんですよ。


屈折するほかありません。ストレートにぶつけられないんだから。
だから若いときには悶々とするんだろうな、なんて思うんですね。

悶々としながらそのはけ口を探す。
はけ口だから取りあえず何でもいい。
だから、悪いこともしちゃったりする。

結局それでも満たされはしませんが。

結局、何かがしたいってことなんだなと思うんです。
何かってのは、ホントに何でもいい。
ボランティアでもいいし、
政治活動でもいいし、
暴走したり学校のガラス割ったりすることでもいいわけだし、
アルバイトでもスポーツでも、
どっかのねえちゃん捕まえていたずらしてみたりとか、
ホントになんだっていいんだと思う。



若さの前には、いいことも悪いことも
同列なのではないでしょうか。
なにもかも、
たまたまそこにあっただけなのではないでしょうか。
そりゃ、悪いことやるぐらいならいいことやんなきゃダメですよ。
悪いことしちゃダメです。自制心が欲しいところです。
でも、これはいいことでこれが悪いことだって理屈は、
若い子には
いまいちピンとこないんじゃないかと思うんですよ。
だって勢いがあるから。
だって悪いとかいいとかそんなこと考える余裕なんかないから。
とにかくその鬱屈したパワーを逃がすはけ口がほしいんだから。

そんなことを考えながら今回の芝居を書いています。
今、半分ぐらいまで書きました。
なかなか愉快にエグイ感じに仕上がりそうです。
お越しになるお客様には、
新たなシアホリの世界を堪能していただけそうです。
若い子の話を、
まだまだおれは若いんだと自分に言い聞かせながら、
一生懸命に作っていこうと思っています。
今の時代の何が悪いとか、悪いのは政治だ世の中だとか、
おとなが叱らないから悪いんだとか、
そういうよくわからなくて
手軽な理由なんかに飛びついたりしないで、
冷静に、今のリアルを見ることから始めないと、
何もかもがよくわからねえんじゃねえのなんて
思ったりするわけで。

まぁ、つまりは今回の作品にはメッセージのようなものはなくて
ただ、ぼくには今の世の中はこんな風に見えてるよと
そして、実は世の中って
ずっとこうして動いてきてるんじゃないかって
つまり今回の話こそが、ぼくにとっての「普遍的なテーマ」
そういう話をやりたいと思っているのです。

ちょっと頭良さそうな文章の締めくくりに、
我ながら満足しました。えっへん。


文責 松島寛和


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