vol.2「饒舌と寡黙のふたつの夜」

 

饒舌と寡黙のふたつの夜

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出演

松岡美幸
あごうまいこ
深見七菜子
松島寛和

作/演出
まつしまひろかづ。

制作
シアターホリック

協力
高知女子大学演劇部


もしも子どもだけの世界に迷い込んでしまったら……ストーリー
コウともう一人の女は飛行機事故に遭いながら奇跡的に助かり、森の中で意識が戻る。そこにいたのは二人の少女。少女たちはこの森の中でたった二人だけで生活をしていた。少女たちは森から出た経験がなく、外の世界を話すコウたちに興味を抱く。こうして4人の不思議な共同生活が始まるのだが……

あなたの判断で結末がかわる!……マルチディレクションシステム
今回のシアホリはひと味違う。劇場は舞台を両面から挟むように客席が設置され、そのどちらからみるかで物語の結末がかわってしまうのだ。ラスト近くのストーリー分岐から物語は大きく二つに分かれ、片側がハッピーエンド、もう片側がバッドエンドになるという仕掛け。名付けてマルチディレクションシステム。最初にどちらの席に座るかで観客の運命が決まる!

両面性をキーワードに真実へ迫る意欲作!……コンセプト
片側からだけでは決して見えてこない真実を、裏側から検証することで暴いていくのが今回のテーマ。舞台を客席で挟み込むことで、普段の舞台では見えてこない両面性を演出する試みを実践する。いい事も悪い事も裏側を描くことで、深みのある物語になること必至!

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vol2topという悪夢をよく見ていました。何しろ何もかもがわけがわからない。こうなってしまうと何故自分がここにいるのか、普段は難しい顔をしてさも難しいことを考えているように呟いたりするような命題も、もはやファッションなんかじゃない、切実なる問題であります。▼今回自信を持って放つ最新作の冒頭は、わけのわからない世界にわけのわからない服を着せられて、わけもわからないまま取り残されるところから始まります。こう書いてしまうと全くもってわけがわかりませんが、意外と芝居を観てもらえば簡単明瞭なストーリーであることに気付いていただけると思います。不慮の事故に会い山で遭難してしまう男と女。気が付くと見知らぬ森の中に自分で着た覚えのない服を着せられて放置されていた。何故自分たちがここにいるのか、疑問に思っていると二人の少女に出会う。どうやら二人の少女はこの森の中で自給自足の生活をしているらしい。こうして遭難した二人と少女たちの共同生活が始まっていく……。と、こう聞いたら単純でしょ? でもふと不安になる、よく考えたら自分がなんでここにいるのかよくわかんねえなぁ、なんて。こういうちょっとした不安を増幅させるようなお芝居になればいいなぁなんて、どっかで思ってます。▼今回は大きな挑戦をします。その名もマルチディレクションシステム。そりゃなんだって、知らないのも当然。だってぼくが命名したんだもん。これはお客さんの座る場所によって芝居のラストシーンが変わってしまうという画期的試みなんです。わかりやすく説明しますと、本番当日は舞台を両端から挟むように客席を用意します。ぼくたちは両側に座るお客さんに挟まれてお芝居をする。それで、片側で観ているお客さんはハッピーエンドの結末に。もう片側で観ているお客さんはバッドエンドの結末になるというわけ。ね、これって画期的でしょ? これぞマルチディレクションシステムだ、どうだどうだまいったか!▼とにかくいろんな意味で話題になりそうなシアホリの新作。どうか劇場に足を運んで、自分の目で確かめてみてくださいね!
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